18列46番で会いましょう

私に好きなだけキキちゃんの話をさせてくれ

一般人モードからオタクポジションに変更してください


どうもお久しぶりです、獰猛です。
6月10日14時51分に新大阪を発ち、17時55分に有明の座席に着いたオタクです。
その節はまわりのお席の方には大変ご迷惑をおかけいたしました。快く膝をキュッとしてくださったり、荷物を上げてくださった方々のやさしさに甘えて生きております。
とくに私がゼエハア上がる息をおさえていたら、お隣のお席からフラッグですずしげな風を送ってくださった見ず知らずの方、本当に……あなたさまのお名前は? 本当のお名前は!?(スカピンすな)

いや、実際はもう諦めようかと思ってたんですよ。こんなムチャクチャをして間に合わなかったら最悪だし、遅れたらまわりに大迷惑だし、なんかもう若くないし……
観劇前のあるあるじゃないですか? こういうの。
意気揚々とチケットおさえたのに、なんか……なんかちょっとした障害が起きたせいで、とたんに謎の感覚に苛まれて行くのがダルくなることありませんか? 私はある。
あと今回の劇場は、そう─────東京ガーデンシアター。クソデカ劇場なので、なんか……全体見えんのか?という不安で、ちょっとやる気が左右されてる感がありました。過去に一度行ったときは舞台がデカすぎて、首が変な方向に曲がってアナベル人形みたいになった。

それでもシャカリキになんとなく仕事を終わらせ、新幹線に飛び乗ったわけです。
JR東海さまにおかれましてはいつもスマートに運行していただき、大変助かっております。寸分の狂いもなく到着できました。
そうして爆速で品川駅を駆け巡り、すべての乗り換えでエスカレーターの近くの車両を陣取り、りんかい線のなかではキャリーを預けるために小銭を握りしめ、そして…………



体感10分。完。スマートウォッチだけが2時間の"運動"を計測していた。
………いやこんなもん「間に合わないかも~」とか言ってぬるぬると悩んでた私バカすぎん!!!?!?!?!
これは「間に合わせるべき」案件だった。
東京ガーデンシアター全方位を支配する真風さん、全席まで包み込む芹香さん、全員を癒す潤花ちゃん……それから劇場どころか有明から、東京から、宇宙からあふれんばかりの宙組子の色気とガッツとプリンス感とプリンセス感と……あとなんか、もう…………ぜんぶよかった(脳を根こそぎやられた人)
んん……よかった? いや、よかったというか……「満たされた」! ……これだ! この感覚ですよ!
好きという気持ちや元気、見たいものがお出しされた満足感とか、もうすべてが「満たされた」!!

すごく個人的な話なんですが(個人的な話じゃなかったことはないですが)、やっぱりここ二年ってちょっとずっと……「推す」ことへのふらふら感みたいなのがあったんですよね。
コロナに罹ったりもしたし(これは私が悪い)、観たかった公演が中止になっちゃって楽しみが突然なくなったり(これはコロナが悪い)、最高のクリスマスだったのに円盤がでなかったり(これは……なんだ? 誰も悪くないがつらい!)
そうして推すということにいまいち踏ん切りがつかなかったり、アクセル全開に吹かしそこねたりで……なんだろう。たとえば勢いよくチャリ漕ごうと思ったら、力みすぎてペダルが向こう脛にカーン!と当たって突然すべてがやんなっちゃう感じ……

だから今回のFWMも、なんならハイローもちょっと乗り切れてなかった感はあったんですよね。はじめての海外旅行で行く土地みたいな、期待と不安。
あ、なんかハイローの前哨戦みたいな……はいはい、フラッグ振って……ペンラも出るんですね! ご機嫌なカラーですね! 止まりだったというか。
それが振り付け動画のこってぃの緑髪でやにわに持ち直し、芹香さんのスチールの二の腕でぐっと上振れ、そして……あの日の有明ですよ。
「ハイローわかんないからそんなに観にいかなくてもいいかな」!?? あの日までの腑抜けた私をぶん殴りたい。まだチケット回収が間に合うタイミングで本当によかった。
ハイローのプレお披露目シーンがあったことで、私は無事にハイロー完走しようと思えたし、視界がピンク色になる丸いサングラスも調達しました(後半は違うくない?)
ハイローだけでなく、ソアリン♪ソアリン♪も浪漫飛行もR.Y.U.S.E.I黒燕尾も花のみちすみれ先生も……最初に「愛を囁く」キキこってぃも……いやっ! なんかいっぱい言いたいことはあるんですけど!! 親指が文字を出力するより早く脳内再生されて感情が追いつかない…………!
とにかく「推してぇ~~~!」「尊(たって)ぇ~~~!」という気持ちがぐわんぐわんと湧き上がり、本当にキキちゃんにハマりたてのときの気持ちを思い出せたというか……なにかにつけ373519161億点とかスコアをつけていたときの「バカ」を思い出しました。きちんと正気を失えました。

個人的には、花鳥風月からのメドレーが857984631億点叩きだしていました。点数がおふざけかと思うかもしれませんが、マジで。マジだから(ガンギマリの目)
花鳥風月でふわりと現れる芹香さんの儚さ、美しさ、歌声のやわらかさ。ライティングもこれまでと違うやさしさに包まれていて、感極まりました。
それからまかかののデュエダン~~~!!
これこそTHE宝塚な夢のかたまりであるデュエダンを、あのせり出した花道で舞うのが素敵でした。あの瞬間、東京ガーデンシアターは宝塚大劇場になっていました。それくらいぐっと引き込まれるものがあった………初日映像であそこ切り取ってもらえてうれしい(だれ? 野口くん?)
そしてなにを隠そう、R.Y.U.S.E.Iの黒燕尾ですよ。
あのポップな曲が見事にヅカアレンジされていることにも驚きましたし、さすが羽山紀代美先生の振り付けだな……と瞬きしたくなくなるくらい釘付けでした。
それからラスト、花道で真風さんと芹香さんがふたりっきりで踊る場面。
真風さんの背中にぴったりとくっつき、同じ振り付けをする芹香さんの前を見据えた双眸に毎回ぐらぐらきてしまって………決められた振り付けなのに、なんだかいつも祈る気分になりました。ヅカオタは元来、トップと二番手男役のこういうやつに弱いのだ……

それこそ先述のとおりFWMのよかったところは、とてもとてもたくさん挙げることができるんですが、いちばん満たされたのはLDHとヅカの歩み寄りかな、と思います。
幕が開くまでどんな演出になるのか、どんなコラボになるのか見当がつかなかったこともあり……たぶんFWMは、あれ以上LDH成分が多くてもダメだったし、ヅカ成分が勝ちすぎててもダメだったと感じました。
ダメというのは駄作とか、雰囲気をぶっ壊すとかそういうんではなくて……お互いに「乗り切れない人」を取りこぼす可能性があったな、というイメージです。
ここミスると本公演のハイローも危うかったので、マジでお衣装から選曲からアレンジから構成から、たぶんお化粧にいたるまで、すごくすごく緻密なバランスのうえに成り立ってたな~と……
結局お互いハッピーになってお互いの分野を知ろうとわくわくしているいまの状況(※獰猛TL調べ)、とってもラブでハピネスだと思います。ドリームなのは彼女と彼ら。

いまだにオタクモードから一般人ポジションに戻れないエンジェル(笑)(……いや、絶対真風さん笑ってただろ!?)ですが、もうこれでいいのかなっと思ってます。常時オタクポジションでいいのだ。この「満たされた」気持ちを翼にして、ふわふわと飛んでいたい。
まあ……………来週カルトワイン観に行くので、ふわふわ飛ぶ理由が二日酔いになるかもしれませんが………ネ!